≡津軽三味線用語大辞典≡
【は】8

【ハジキ】 はじき
 左手指で糸をはじき、小さな音を生じさせる技法。津軽三味線では基本的に薬指を使う。「ひっかけ」とも言う。
No.35 by kanko メール ホーム
2005/01/12 [Wed] 23:42
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【はつね】 はつね
 三味線糸のメーカー名。地唄では圧倒的なシェアを誇るが、ナイロン・テトロン商品がなく、また太さのバリエーションにも乏しいため、津軽三味線での愛用者は比較的少ない。

【糸】 →関連事項
No.126 by りょう メール
2005/02/22 [Tue] 02:33
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【破門】 はもん
 師匠が弟子を追放すること。日本舞踊や長唄、ヤクザ等の世界では致命傷になるが、津軽三味線・民謡の世界においてはたいした影響力がない。有名演奏家にも破門された人がいっぱいいるが、特に困ったことはなさそうである。そもそも、津軽三味線・民謡の家元制度は単なる真似事であり、破門という制度も真似事としての意味しかないようだ。

【家元】 →関連事項
No.10 by りょう メール
2005/01/08 [Sat] 14:30
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【貼りゴム】 はりごむ
 「胴貼りゴム」の略称。

【胴貼りゴム】 →関連事項
No.98 by りょう メール
2005/01/25 [Tue] 01:23
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【撥】 ばち
 三味線演奏器具。先端部は鼈甲製。柄には象牙、鼈甲、水牛の角、紅木、プラスチック等が用いられるが、すべて内部に鉛の錘を入れているため、柄の材質に拘わらず重量は保たれる。柄は「台」とも言う。
 一般に、黒い部分が少ない黄色半透明の鼈甲が高級とされているが、これは明治以降の工芸的価値観によるもの。室町以前の日本では黒い部分が多い方が高級とされていた。どちらが三味線の演奏に適しているかは奏者の好みに依るだろうが、工芸品としての価値が音質に直結するとは言い難い。
 柄についても同様で、慣例的に象牙を用いるのは工芸的価値観に基づくものである。音質に対する影響を云々する奏者もいるが、象牙はあまりにも高価だ。少なくとも、費用に見合うだけの劇的効果は望みにくいだろう。手汗をかく人なら木製、そうでないならプラスチック製など、自分の手に合わせ、工芸的価値よりも実用性に目を向けて撥を選びたい。
 鼈甲以外にも、練習用の木製・プラスチック製・アクリル製のものがある。これらはいずれも音質・強度・柔軟性に劣り、とても実用に耐えるものではない。かつては音質に優れたカーボン製の撥が開発されたこともあるのだが、材質が硬すぎるため糸と皮に対する負担が大きく、現在は生産されていない。最近では「ネオ甲」(鼈甲の切れ端を集めて再凝固させたもの)製の撥も出回っており、こちらは強度・柔軟性ともに優れているのだが、やはり音質的には鼈甲の代替品の域を出ない。
 鼈甲の原料となるタイマイは伊豆南部から熱帯全域にかけて広く分布するウミガメの一種で、肉も卵も美味であり、古くから現地民の貴重な栄養源として捕獲されてきた。近世以降、世界的に鼈甲の工芸的価値が跳ね上がると乱獲が進み、現在では絶滅危惧種に指定されている。ワシントン条約により輸入ができないため、鼈甲の値段は上がる一方だ。三味線普及のためにも、鼈甲に代わる新素材の開発が待望される。

【鼈甲】 →関連事項
【象牙】 →関連事項
No.1 by kanko メール ホーム
2005/01/03 [Mon] 21:47
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