≡津軽三味線用語大辞典≡
【こ】6

【紅木】 こうき
 インド南東部から東南アジアにかけて熱帯に広く分布するマメ科の樹木。生育に非常に時間がかかる上、乱伐のため数が少なくなっている。その香りには虫を寄せ付けない効果があると言われ、中国では14世紀ごろから家具の材料として珍重された。日本にも「唐木」の名で輸入されている。空気に触れると鉄分が酸化し、黒くなってくるのが特徴。
 一般に「紅木」とは、マメ科の硬質木材の総称。花梨・紫檀(ローズウッド)・本紫檀(老紅木)・紅木、以上4種をすべてを包含して「紅木」と言う。特に三味線において「紅木」という場合はインド産レッドサンダーのことを指す。現在は原木での輸入が禁止されており、現地で棹材として加工された後輸入されている。
 レッドサンダーは非常に硬く重量があり、楽器の素材としては最適である。非常に高価だが、高ければ良いというものではない。かつて家具素材として用いられていた頃の工芸的価値観がそのまま三味線に敷衍されている感があり、楽器素材としての価値観はさほど重視されていないように思われる。奏者としては、模様や色などの工芸的価値に目を奪われず、音質を第一によくよく品を見定める必要があるだろう。

【花梨】 →関連事項
【紫檀】 →関連事項
【棹】 →関連事項
No.2 by kanko メール ホーム
2005/01/03 [Mon] 23:34
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【黒檀】 こくたん
 主に三味線の糸巻きに使用する材質。カキノキ科の常緑広葉樹で、インドネシアを中心に東南アジア全域に分布。三味線で用いられるのは「本黒檀」と言われる希少種で、インド・スリランカで採れる真っ黒な木のことをいい、入手困難になりつつある。また、黒檀の亜種として「青黒檀」と呼ばれる種類もあり、これは高級な糸巻きに限らず、三味線の棹としても使われることがある。しかしこれもきわめて希少種で、非常に高価。現在は伐採禁止になっており、棹材としての入手は困難。

【棹】 →関連事項
【糸巻き】 →関連事項
No.71 by りょう メール
2005/01/21 [Fri] 03:33
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【コバルト】 こばると
 「丸三」というメーカーが作っているシリーズに、「コバルトテトロン」「コバルトナイロン」という放射線照射済みの製品がある。一般のテトロン・ナイロンに比べ強度が高いとされる。くわしくは「放射線照射」を参照。

【放射線照射】 →関連事項
【丸三】 →関連事項
No.103 by りょう メール
2005/01/27 [Thu] 01:09
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【駒】 こま
 三味線の皮から糸を持ち上げ、糸の振動を皮と胴へ伝える役目をする器具。津軽の場合、一般に竹製の台と、象牙または鼈甲製の芯でできている。駒の高さは何分何厘と調節する。2分8厘から2分4厘が標準的。駒が糸に直接触れる部分を糸道といい、糸の太さに合った3本の溝を彫る。
 素材の好みは人それぞれだが、台部分に用いられる竹としては煤竹(すすだけ)が高級とされる。色が黒ずんでいるのが特徴だが、昨今はこれに似せるため色を染めた商品も出回っているので注意が必要。糸に当たる部分は、一般に鼈甲だと柔らかく音伸びが良いとされ、象牙だと硬質でキレの良い音が出ると言われる。
No.24 by kanko メール ホーム
2005/01/10 [Mon] 15:54
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【駒付け】 こまづけ
「駒止め」を参照

【駒止め】 →関連事項
No.93 by りょう メール
2005/01/24 [Mon] 23:08
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